私の目的 ケイパビリティ・アプローチ

ども、沖縄SUNです。

今日は日曜日。今は午後昼食のあと、ゆっくりしています。

さて、私は生きるについて考えることがあります。皆さんもあるのではないでしょうか。私はこどもたちと関わる仕事を中心に仕事をしています。

こどもたちに対して何かをしたい、という思いが私には強くあるようです。

その思いとは、こどもたちが自分の可能性を信じて努力できる社会をつくること。ノーベル経済学賞受賞者のアマルティア・セン氏は、ケイパビリティ・アプローチを発表しました。

ケイパビリティ・アプローチとは

ひとはそれぞれ、障害を抱えているとか貧困家庭に育ったとか、抱えている初期条件が異なっている。それゆえ、それぞれの人達の置かれた状況・条件・ケイパビリティ(潜在能力)に応じて、平等のためのアプローチを多様に変えていくこと。苫野一徳「教育の力」より

私は障害のあるこどもたちや貧困世帯のこどもたちと関わってきました。そのたび、ずっと感じるのが、こどもたちの生きていくための条件を平等にすることです。

熊本大学苫野先生は、公教育は、すべてのこどもが自由な存在たりうるよう、そのために必要な力(教養)を育むとしています。

私は、すべての人が等しく自分の能力を伸ばすことができるできる社会であってほしい、すべての人が、お互いを尊重できる社会であってほしい、そのために私たちは学ぶ必要があると考えています。

その学びの場を、私は2025年にうるま市でスタートさせたいと思うのです。事業のことはこれからこのブログに書いていきます。それでは今日はこの辺で。

最後までお読みいただきありがとうございます。

2018年もキャリア支援を行います

ども、仲里です。
気が付けば、2018年ですね(*^▽^*)

早い早い。
小さいころ大人が1年が早いって言っていることが実感できる年齢になりました。

年が明けて、1月は大忙しです。
弊社が受託している沖縄市若年者雇用対策業務ですが、
1月27、28日に開催される、沖縄市産業まつりで出店します。
昨年度も行いましたが、沖縄市高校生プロジェクト委員会の開発商品を販売予定です。

今回の沖縄市産業まつり限定で行う予定です。

それから、28日は、グッジョッブフェスタを開催します。
グッジョッブフェスタは、
高校生(保護者)と「働くこと=お金を稼ぐこと」について考えるイベントです。

このイベントの詳細は後日、このブログで告知します。

それではまた。

中学進路未決定について2

こんにちは、仲里です。

8月から受講していました、社会的インパクト投資基礎概論が先月終了いたしました。

ここで私は、沖縄市の中学校時進路未決定者をゼロ人にするプランを作成し、
プレゼンテーションを行いました。

なぜ、中卒進路未決定者なのかということでいくつかの理由があります。

1.生活保護世帯に属する子供の高等学校等進学率 全国90.8% 沖縄県83.8%
   ※厚生労働省社会・擁護局保護課調べ(平成25年4月1日現在)
  全国の子供の高等学校等進学率(平均)  98.4%
  沖縄県の子供の高等学校等進学率(平均) 96.0%
   ※学校基本調査より(平成25年3月)
  このことから、生活保護世帯の高校進学率が低いということがわかります。

2.お茶の水女子大学(2014)「全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」より
(1)社会経済的背景の良好な過程のこどもほど、選択式・単答式・記述式すべての問題形式において正答率が高い。また、社会的経済的背景の格差は、こどもの努力(勉強時間)では、挽回することが難しいことが明らかになった。
(2)世帯所得とこどもの学力水準には正の相関がある。
(3)社会経済的背景が相対的に厳しい学校において、学級規模を小さくすることが学力の向上に大きな効果を持つ可能性が指摘されている。特に中学校において顕著な効果が確認されている。
 このことから、こどもの学力水準は世帯所得と正の相関があることがわかりました。
 そして、沖縄市の中学校は1校当たりの生徒数が多いのです。

3.子どもの貧困と中学生の進路希望・教育期待 斎藤知洋2016
(1)中学校卒業後の進路希望
  貧困世帯に属する子どもは、被貧困世帯群と比べて職業学科の高校(農業・工業・商業・水産・家庭・看護・情報など)に選択する割合が32ポイントを占めており、非貧困世帯群のそれを20ポイント程度上回る。
(2)進学希望の高校偏差値
  貧困世帯群が進学希望先とする高校の偏差値の低さ。非貧困世帯群と比べて、偏差値ランクが「45未満」である高校を
 進学先として選択する傾向にあり、その割合はおおよそ過半数(48.7%)を占める。他方、非貧困世帯群は、どうカテゴリに占める割合は22.7%にとどまる。
(3)教育期待(現実的な到達学歴希望)
  子どもが将来、現実的に進むと考える最終学校(到達学歴)は、高等が教育進学(短大以上)希望割合の貧困世帯と非貧困世帯間の際が大きい。非貧困世帯群では、最終的な到達学歴として、四年制大学・大学院と回答した子どもが65%存在しており、短期大学や高等専門学校を合わせると70%を占める。その一方で、貧困世帯に属する子どもの大学進学希望率は40%にとどまっており、到達学歴を高校や専門学校までと回答する割合が相対的に高い。実際の教育達成(進学行動)と同様に、中学3年時点での教育期待という意識の次元においても貧困世帯と非貧困世帯の間には、大きな乖離が観られる。
(4)学歴意識
  経済的負担について、「A.入学から卒業までの負担が大きい」に賛成した割合が貧困世帯や母子世帯で高い。高校進学に伴う経済的負担を感じる子どもは、非貧困世帯や二人親世帯ではいずれも25%前後であるのに対して、貧困世帯や母子世帯はそれぞれ40.4%、34.1%である。また、大学までの進学については家庭の経済状況や家族構造にかかわらず、7割以上の子どもの過程が家庭の経済的負担大きいと回答している。

 以上のことから、貧困世帯のこどもたちが進学希望先とする高校の偏差値が低く、職業学科の高校を選択する傾向があり、将来の進学への期待(現実的な到達学歴希望)は非貧困世帯と比較してだいぶ低くなっていることがわかります。私は沖縄市の中卒進路未決定者には上にあげた世帯の生徒の割合が多いのではないかと推測しています。

 沖縄県の課題の一つに貧困があげられています。そして貧困は連鎖するとも言われています。
 その課題をどのように解決するか、というところで私は経済的自立を得ることで、貧困を解消することができると考え、そのためには、中学校段階での手厚いキャリア形成支援が必要だと考えているのです。
 私たちが中学生を支援して感じているのは、支援がより必要な生徒ほど、社会に出るのが早いということ。
 社会に出ることは、自立した人間として扱われるため、学校にいるときよりもサポートが減ります。
 私は彼等こそ、長いモラトリアムの期間を与え、自立に向けた様々な支援を提供することが必要だと考えています。

 それから、もう一つ、社会的インパクト投資基礎概論で学んだこと行政コストへの影響ですが、今回沖縄市の中学生の支援ということで、支援するために必要な費用と行政に対するベネフィットを算出しました。

 沖縄市に対するベネフィットとして、算出したのは住民税です。私たちはある年度の中卒未決定者の進路就職仮定値を算出し、現行モデル、改善モデルで、生涯賃金を算出しました。
 それによると、ある1学年を3か年間支援することで、沖縄市に対して1億円以上の住民税増収が可能である、という結果がでました。これは1学年ですから、10学年に実施すると10億円以上の税収増が可能になる、 という計算になります。※生涯賃金は厚労省賃金構造基本統計調査を参考に算出しました。
 なお、住民税以外の行政コスト(生活保護費、自立訓練プログラム等の費用など)は算出しておりません。

 一人一人のこどもたちに、自分自身の可能性を信じて学ぶことができる環境を作りたいと思い、今、若年者の雇用対策及びキャリア形成支援を行っております。
 
 この中卒進路未決定者ゼロ人プロジェクトをどうにか形にしたいなと思っています。このプロジェクトが、
 沖縄市の課題解決に大きく貢献すると確信しているからです。
 支援の具体的内容、プログラムは次の機会に書きたいと思います。
 現実的な支援です!

 それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*^▽^*)
 

何が進学格差を作るのか

何が進学格差を作るのか


 

沖縄市中学卒業後の状況(進路未決定者)

ども、仲里です。

前回は、国勢調査のデータから、沖縄市の失業率についてお話ししました。
今日は、平成28年学校基本調査から、沖縄市の中学生の状況についてお話しします。

沖縄市中学生の卒業後の状況について。
・高等学校等への進学:94.4%
・就職:1.4%
・その他(進学・就職以外の者):4.1%
です。

沖縄市中学生卒業後の状況

沖縄市中学生卒業後の状況1

進学率が低く、就職が多いのかなと思うと、そうでもなく、
その他の進学・就職以外の生徒が4.1%いる、ということです。

次に、その他の進学・就職以外の生徒の割合の時系列です。
平成19年からデータがあります。

沖縄市中学生卒業後の状況2

沖縄市中学生卒業後の状況2

全てに、沖縄市は全国、県平均より高い数値となっています。

沖縄市中学生卒業後の状況3

沖縄市中学生卒業後の状況3

そして、最後は、割合ではなくて、実数値です。
数字を見ると、結構多く感じませんか?
1クラス40人前後と考えると、毎年2クラス程度の生徒が、進路未決定で中学校を卒業しています。
これが沖縄市の状況です。

この状況が若年雇用にどのような影響を与えるか、それは次回お話しします。

それでは。

沖縄市完全失業率について1~27年度国勢調査~

ども、沖縄SUN仲里です。

三連休はいかがでしたしょうか。
さて、今日は沖縄市の若年者の雇用関係データについてお伝えしてきます。
第1回目は、沖縄市の完全失業率について。

沖縄市年齢階層別完全失業率

このデータは、国勢調査を基に作成しました。
沖縄市の年齢階層別完全失業率を、国、沖縄県と比較したものです。

平成27年度の国勢調査では、前回22年度国勢調査と比較して、県、沖縄市ともに完全失業率は改善されています。
それでも、国平均と比較すると、沖縄県、沖縄市は高い水準にあります。

15歳~19歳が一番高くなっています。20%を超えています
※前回は34%っでした。
20歳以降は、徐々に完全失業率は低くなっていきます。

私たちは、若年者の雇用改善を目指していますので、
15歳~19歳の高い数値に目が向かいます。
ここを改善するにはどうしたらよいのか?

この数値の要因は何なのか?
色々考えていきたいと思います。

次回は、中学生のデータについてです。